「大変申し上げ難いんですが、多分もって三ヶ月だと…。」



この時初めて白井はあの女性が言っていた本当の意味を理解した。



──見たところによるとあんた自分の未来把握していないようだからさ──



あれは白井が自身の予知を怠っている事を指摘したのではなく、白井が能力を失ってからすぐに死ぬ事を警告していたのだと。


医者がいうには余命三ヶ月。


だがあの女性に会った時にも三ヶ月以内と言われた。


あれから三週間は経っている。


つまり余命は二ヶ月と一週間。



(はぁ…他にもやり残した事ってあったっけ……?)



白井は既に医者の話しなど聞いてはいない。


ただ突きつけられた事実に再び苦悩は続く。



「……ケホッ!」








-陸 未来予知-終わり