「みて、ウサギさんのオムライス」
器用な事に、オムライスの形がウサギ。
ケチャップで顔がかかれている。
美紅は目を輝かせた。
「依奈お姉ちゃんすっごーい!」
ぎゅうっ!
彼女に思いっきり抱きつく。それを笑顔で受け止めた。
「美紅ちゃんも、お料理上手なんだね!」
チキンライスの具を切ってくれた美紅を誉めれば照れたように笑った。
家に来たときの態度が嘘みたいだ。
「依奈お姉ちゃんならね、お兄ちゃんの彼女でもいいよ!だからね、私のお姉ちゃんになって!」
上目遣いで言う美紅に依奈は苦笑する。
「悠真くんと付き合わなくても、美紅ちゃんのお姉ちゃんになれるよ」
美紅の頭を撫でれば、 そっか と笑う。
二人でオムライスをテーブルに運ぶ。
コップやスプーンをだし終えてから美紅は悠真を呼びに走った。
「おっにいちゃん!ご飯ー!」
元気な声がリビングまで響き依奈は笑った。
