地味なあたしと不良軍団


「…妹の美紅だ」
依奈に軽く説明して、再び足を進める悠真。

美紅はむっとしたような顔をして依奈を見る。

整った顔立ち。
スタイル抜群の体。

おまけに、胸が自分より遥かにある。
美紅は依奈をにらんだ。
「あ、あんたなんか…絶対認めないんだから!」

「え?」
「なんでお兄ちゃんの彼女なのよ!!」
「彼女じゃないよ?」
「嘘つかないでっ!美紅をバカにしてんの!?」

まともな会話ができない。どうやら美紅は兄の悠真が大好きらしい。

「馬鹿にしてないよ、悠真くんとは付き合ってないのは本当だし…今日1日お世話になります。」

にっこり。

「う///」
美紅は頬を赤くして固まる。依奈が輝いて見えた。

「おい、依奈」
「あ、今いく!」

依奈は美紅に小さく手をふった後悠真の跡を追った。

「ゆ、悠真くん!両親に挨拶とかしなくていい?1日お世話になりますって…」
「どうせ仕事で帰ってこねえよ」