冬木は渋々服の中から数札のアルバムを取り出した。

秋はそれを奏に渡し、 後は警察に任せるか? と言う。
依奈は仮にも自分の兄を警察へ連れて行こうとする秋に驚いた。

「あー…めんどくせえし別にいいよ。」
「そっか~…つか、ロリコンストーカーが冬木兄だったなんて…」

コイツと同じ血が流れてるなんて思いたくない。
「ち、違う!僕はたしかにコレクションを集めていたけどストーカーはしていない!!」

奏は、冬木がもっていたアルバムを見てげんなりした表情を見せた。
横から依奈がこっそり覗けば、腹チラや上半身裸の奏がずらりと並んでいる。

「…かっこいい」
「はあっ!?」
依奈は 写真欲しい! と奏に言うが彼は無視しアルバムをゴミ箱に捨てる。

「…じゃあ、ストーカーは誰なんだよ?どうせ冬木兄も奏の跡つけてたんだろ?誰か不審なやつ見てないの?」

そう言えば、冬木は考えるように首を傾げた。

「…たしか、昨日…こそこそしてる人を見た…電柱に隠れて、奏くんを見てた!僕じゃないっ!真のストーカーはそいつだ!」

「死ね」