♪~、♪~、
脱衣場に置いてあった携帯がなる。
依奈はとりあえず頭を洗いおえてから脱衣場にある携帯を手にとった。

ピ、

「もしもし」
『依奈、飲み物もってきて。』
「え?あたしが行っても大丈夫なの?」
『部屋の前で受けとる。』

「…わかった。ちょっと待ってね。」
通話終了させ、依奈は慌てて風呂からあがる。

服を着て、風呂場をでた。
邪魔な長い黒髪を耳にかけてから冷蔵庫をあけてコーラを注ぐ。

(3つでいいよね。)
眼鏡をするのを忘れたために視界がぼやける。

階段で滑らないように気をつけて弟の部屋まで向かった。

「奏くん。」

ドアの向こうから声がきこえた。
「誰?奏の家族?」
「あー、うん。一応姉」
「マジ!?見せろよ!」

友達二人は急に騒ぎだした。
奏の姉なら絶対美人だと張り切る二人に彼は戸惑う。

「オレがでてやる!」
「秋!俺が行くって!!」
友達の 秋(あき) はドアノブに手をかけた。

…終わった。

みられる、姉弟だと思われたくないのに。
勢いよくドアが開いた。