「安心してください、あたし、悠真くんと友達だから」
依奈の表情に納得したのか、家政婦はふうとため息をついた。
そして自分が着ている衣類を脱ぎ出す。
依奈はぎょっとして彼女を見た。
「一緒に入りましょうよ。」
「え、」
「大丈夫よ、かなり広いから。」
そういう問題じゃなくて…
依奈が困っていると家政婦はイライラしたように彼女の服を引っ張る。
「キャー!」
無理やり脱がす家政婦に依奈はなす術がない。
あっというまに裸になってしまった依奈は彼女に引きずられるようにして浴場へと入っていった。
ちゃぽん、
「…あのぉ」
「なに?」
「失礼かもしれませんが、何歳なんですか?」
「…28」
呟くように答えた家政婦に依奈は笑う。
「素敵ですね、悠真くんの事ずっと好きなんですか?」
「…ええ。小さいときから悠真様の面倒を見ていたの。あっちは、ただの家政婦としか思ってないみたいだけど。」
