「美咲~♪入学してからあんまたってない頃、5月ぐらいだと思うけど、山口追いかけたの覚えてる??」




寒い帰り道、來衣はふと思い出したことを口にした。




「えぇ?追いかけたっけ?」



「うん…?なんか、帰りだったっぽいんだけど…。山口のバック引っ張って、追いかけたじゃん?覚えてない??」



「うーん?ってか、來衣ってやっぱ追いかけた人のこと好きになるんだねぇ~。」




來衣はなぜか、好きになる人、好きな人を追いかける。


追いかけた人を好きになる。



ってことを美咲に見破られた…。


なんでだろ??



「あっ!思い出した!裏道まで行ったよね?」



「うん」



「運命だったのかもねぇ?」


と、響。




運命だったらうれしいけど……。