―次の日―
『でね、アタシ昨日
階段から落ちてさ。
めっちゃ痛いの!
でもね、無傷!』
「あはは!
めっちゃ頑丈な
体じゃん!」
補習のために
登校した学校。
今は10分間の
休憩中。
相変わらず由榎梨と
バカな会話をして
笑い合ってたとき。
ふと、
思い出したのは
例の彼。
『そぉいえば、
昨日は
会ってないんだ。』
「へ?誰に?」
『ホラ、例の
路上ライブの彼。』
「あぁ。王子か。」
ピタリと笑いが止んだ
由榎梨は、
心底呆れたよぅな
顔をアタシに向けた。
「だから言ったじゃん。
名前聞けば
良かったって。」
『だって、
忘れてたんだもん。
仕方ないでしょ。』
「ったく。
せっかくの
“お客さん”
逃したね。」
『別に良いも~ん。
元々、1人で
やってた事だし。』

