MeLdy~メロディー~


それはすごく切ない
恋の曲。

どんな想いで
綴られたものかは
分からないけど

アタシの想像では
もぅ2度と会えない
人へ向けた歌だと
勝手に思ってる。

元々ギター演奏の
人達だから曲調は合う。

切なく歌うなんて
出来ないけど
精一杯の気持ちを
込めて歌った。

恥ずかしながらも
ギターが止めば
やっぱり1人分の
小さな拍手の
音が響いた。

「ありがとう
 ございます。」

『いえ、
 こちらこそ。』

それでまた沈黙。

それがまた勝手に
気まずいアタシは
必死に思考を巡らせ
話す事を考える。

『この曲…
 お好きなんですか?』

「はい…、
 僕の1番好きな
 曲です。」

『良い曲ですよね。』

照れたよぅに
はにかんだ彼に、
自然とアタシも
笑みが零れた。

若く見えるけど、
意外に結構
年上とかかも。

すごく
落ち着いて見える。