とりあえず、私も貴方に手を振った。



そして貴方はもう一度話しかける。



「君いつも僕のピアノ聞いてるよね」



「…何で知ってるの…?」




いつも、貴方の部屋は
朝も昼も夜も関係なくカーテンが閉まっている。



「…知りたい?」



不気味そうに笑う貴方に鳥肌が立つ私。









「知りたい」

本当は怖いのに…それでも知りたがる私の本能…











「君、名前は?」


「……つ、月夜」



「つきよ?…変わった名前だね」



「ねえ、貴方の名前…」







「僕の名前?…レン」