千颯くんは固まった私の髪にキスを何度もしてくる


「良い匂い、って俺も同じか」


髪を愛でている千颯くん

それを鏡ごしに見ているとなんだか恥ずかしくなってうつむいた


「ごめんごめん、歯みがいてるんだもんね」


と、満足げに笑うと千颯くんはリビングに消えていった

もう・・・朝から心臓に悪いな、って昨日も同じようなことされたっけ


そう思ったらまた顔が熱くなっていく


わ、私朝からなにを・・・


「玲~、時間いいのぉ~?」


間延びした千颯くんの声で時計を見て急いだ


着替えようと寝室に行く途中、リビングの千颯くんをチラッと見るとコーヒーを飲みながらテレビを見ていた

な、なんで平然と出来るの?