千颯くんに促されるまま彼の足の間に座ると、料理に温風がかからないように髪を乾かしてくれた
時々肌に千颯くんの指があたって早鐘のようになりだす心臓
千颯くんに聞こえていないか心配になってしまう
「玲の髪ってキレイだな、枝毛もないし」
ドライヤーの音でいまいち言っていることが聞き取れないけど、誉められている気がした
カチッとドライヤーが止まったから千颯くんに振り向こうとした瞬間、後ろから抱きしめられた
「っち、千颯、くん?」
もう爆音がなってる心臓
「玲、可愛い」
耳元がくすぐられる言葉に寿命が何年も縮まるくらい
「さっ、食べよう?」

