「先に食べててもよかったんだよ?」
アパートの近くのスーパーで、繋いでいる反対の手にカゴを持ってくれている千颯くんの顔を覗きながら言った
「一人で食べでも美味しくない」
「そっ・・・そうだけど、待たせるのも」
「良いんだって、それより玲は疲れてるだろ?だから今日は俺が作るから」
「いいの?」
「もちろん、何食べたい?」
「オムライス」
「オッケ~」
千颯くんはカゴに材料を入れていく、私は繋がれている手を見て今更ながら恥ずかしかった
だって男の人と手を繋ぐのもはじめてで、家族以外は
お兄ちゃんは小さい時からよく繋いで私を引っ張ってくれていた

