その夜


「玲ちゃん」

「正美さん、今日は泊まってくんですよね?」


お風呂から上がったあたしはタオルで頭を乾かしながら自室に戻る途中だった


葉山家のお嫁さんとして公認済みの正美さんは結構な回数家に泊まっていた

もちろん普段はお兄ちゃんと同棲中のマンションに帰るんだけど、今日は違うみたい


「もちろん、泊まるよ?・・・で、今日の話なんだけど・・・」


今日の話?

あたしとお母さんが大泣きしたこと?



正美さんの言っていることがわからず、首を傾げた


「・・・別れたって・・・」