そう言ってあたしを立ち上がらせてくれたのに

あたしの心はそこに落ちたまま

立ち上がれない



「れ」
「彼女となにしてたの、ラブホテルで」


それはあまりにも冷たくて

あまりにもあたしらしくない問い方


「そ、それは・・・」


少し乱れた制服

らしくない髪型

泳ぎだす目線

動揺する心

あたしに対する罪悪感



それが何を意味するか

あたしにだってわかる


わかるんだよ

千颯



「なにもない」



なんて嘘つかないで



「なにもなかったんだよ、玲」