何軒目かの「大人ホテル」から飛び出した影 のろまなあたしはもちろんかわすことなんか出来なくて 「キャッ!」 ドンッ 近くの高校の制服の影はあたしを転ばせると振り返ってきた 「あ・・・」 「どこみ、て・・・んのよ」 その影は・・・ 「利香、待てよ!」 そしてその影を追ってきた影 「れ、玲?んで・・・」 「この泥棒猫っ!」 あたしからはなにも言葉を発せないまま痛くなる右頬 「っ!止めろ、利香。なにするんだよ?!」 「うっさいっ!」