「利香のことはなんとかするし、もう玲の前にも現せない」


「・・・」


「だから終わりなんかにしないで・・・」


千颯くんの手が震えていた

あたしが拒否すると思ってるの?


「別れたくない」って言ったじゃない


「千颯くんを信じる」


「玲・・・ありがとう」


震えが止まった手はあたしの手を包み込んで温かい


利香さんとのことはあたしの早とちり


あたしは利香さんの身代わりなんかじゃない

千颯くんはあたしを身代わりになんかしてないって


信じよう