千颯くんは、キッチンで洗い物を済ませたあたしをちょいちょいと手招きした


フキンで手を拭いてから招かれるまま、千颯くんに近づいた


「こっちだよ」

「きゃっ」


グイッと手を引かれ、勢いのまま温かいものに包まれた


「温かい」


温かいのは千颯くんだよ・・・


「合コンしてもさ、玲は俺の彼女でしょ?」

「う、うん・・・」


“俺の彼女”って言うキーワードに恥ずかしいやら、嬉しいやらで千颯くんの胸に顔を押し付けた


「ん?どうしたの?」

「にゃ、なんでも・・・」


千颯くんに肩を掴まれて離されて、顔を覗かれた


「玲、顔真っ赤」