そこで里菜は、さっきの違和感を思い出した。
雄也は、悟の話だけじゃなくて、噂話も聞いてしまったんだ、と気付いた。
里菜本人も、どんな噂話が流れてるのかは、知っていた。
真っ赤なウソ。ってわけじゃない。
身から出た錆。って事だ。
「雄也クンを、好きだと気付く前までは、清純派のフリをしていたの。雄也クンが清純派を好きだって知っていたから…。憧れてたから、近づきたかった。」
里菜は、決して反らさなかった目も、この時だけは反らし、下を向きながら話した。
「好きだって気付いてからは、本当の事が言いだせなくて、いっそ本当になったらって、完全に清純派になりきろうともした。」
噂話まで聞かれちゃってたら、もう包み隠す必要はない。
すべて気持ちを伝えてから、あとの判断は、雄也に委ねるしかなかった。
