「え…?」 雄也が小さくつぶやいた声を、里菜は聞き取れなかった。 思わず聞き返す。 「騙すつもりで近づいたなら、最後までしっかりしろよ!謝ったりしないでくれよ!!」 さっきまで冷静に話していた雄也が突然怒鳴る。 意味がわからない。 騙そうとしたつもりもない。 もしも騙された。と言うなら偽っているため、騙した事になるが…。 「騙そうとなんてしてないよっ!」 里菜は必死に反論するが、恐らく耳に届いていないだろうと思った。 そのぐらい、雄也は取り乱していた。