鏡の中のアタシ。



「遊びじゃなかったなら、なんだって言いたいの?」

里菜の違和感はさておき、雄也の質問は続く。

発狂にも近いイキオイで答えた里菜に反して、声のトーンを一切変えず、冷静沈着に聞いた。


「……初めは、本気じゃなかった。好きとかより憧れの方が強い感じ。好きとかよくわかってなかったし…。でも、一緒にいて、本当に好きだなぁって思った。初めて人を好きになったんだよ…。」

雄也の声が怖い。

本当はもうそんな雄也の声を聞きたくなかった。

だけど、逃げないって決めたし、雄也と向き合いたかったから、奥歯を噛み締めてこらえ、質問に答える。


「里菜チャン…。」

里菜が、誠意を込めて謝ったり、泣きだしそうなのを我慢しながら、必死にはなす姿は、雄也の目にもちゃんと映っていた。