鏡の中のアタシ。



「…アタシ、傷ついてみる。」

「なんの話よ?」


勝手に頭の中で答えを導きだした里菜の突然の発言に美緒は、ビックリする他ない。


「あ、違うか…。えっと…」

慎重に言葉を探しながら、たった今導きだした答えを美緒に伝えようとする里菜の表情に、もう迷いはなかった。


「傷つく事に恐がって、逃げるのやめる。」
「また2人で過ごせるように、ぶつかってみる!」


「里菜…」

数分間で、いきなり強くなった里菜の変化に、いまいち着いていけていない美緒だが、顔をみればわかる。

すぐ揺らいじゃう気持ちじゃなく、本気だと。


美緒が飲み込んだ言葉は、必要なかった。

『もう偽りの恋愛ごっこは、卒業しよう…?』

里菜も同じ気持ち。

最後まで引っ張って行ってあげる訳じゃなく、里菜が自分自身で、答えを導きだした事が美緒はすごくうれしかった。