「あ、気にしないで!!アタシ、自分のコイバナ苦手で…」
里菜の心境を察した美緒は、手を顔の前でバタバタさせて、すぐに謝り、
「でも、聞いてほしくなった時は、聞いてね?」
と付け加えた。
里菜は、「うんっ!」と明るい声で返事をした。
美緒も恋で悩んだりする事は、里菜にとって大きな衝撃だった。
姐御肌で、いつもかっこよくて頼りになるお姉さんキャラだったから。
「アタシだけじゃないんだ…」
「なに言ってるのよ。今回のアンタの場合の悩み事はさ、ちょっと独特すぎだけど、みんな誰だって恋をすれば、悩んだり、傷ついたりするんだよ。」
「それでも、恋をするのをやめないのは、その人が好きだから。止めちゃったらそれで終わりだからだよ。」
「だから…。」
美緒は、最後に一番伝えたかった言葉だけ飲み込んだ。
でも里菜にはわかったんだ。
美緒が何を言いたかったのか。
美緒の話を黙って聞いていた里菜だったけど、頭の中でクロスワードが埋まっていく様な感覚だった。
