鏡の中のアタシ。


「美緒…アタシすこしだけだけど、その…頭でするんじゃないって言うのわかったかも…」

無意識に好きだと感じたあの日を思い出した里菜は、美緒の言葉に共感できた。

「でしょ?そりゃ考えたり、悩んだりする事は誰にでもあるよ。アタシもね。でも、相手の気持ちはいくら考えたってわからないよね。だから、それよりも、どうしたいのかを考えよう?」

「うん、確かにそうかも…。てか、美緒も悩むんだ…」


里菜は心の中で思ったつもりだったのだが、そのまんま声に出ていた。


「いやいや、里菜さん?アタシだって悩むし、迷うし、傷つく事だってありますよ!」

「え…聞いた事ない…」


里菜はビックリした。
美緒とずっと一緒にいて、美緒が恋に傷ついた話なんて聞いたことがなかった。