「里菜なはさ、考えすぎなんだと思うんだ。考えたって答えなんて出ないし、恋愛って頭でするもんじゃないと思うよ。今までのアンタのは、恋愛ごっこじゃん。」
ピクッと里菜の肩が反応したのが、美緒の手に伝わった。
美緒は里菜の顔を覗き込む。
すると、少し落ち着きを取り戻した表情をしていた。
里菜は「もう大丈夫」と、美緒から離れ、「ありがと」と小さく呟き、それぞれが向き合った位置の椅子に座りなおした。
「雄也クンを初めて好きだと思った時ね、口から勝手に好きって言葉がでてきたんだ…」
「でね、あぁアタシちゃんと好きなんだなぁって感じたの…。」
里菜は、あの日の公園を思い出していた。
さっきまで、雄也を思い出すだけで、出てきていた涙も不思議と出てこない。
里菜の穏やかな表情が、すごくいい思い出だった事を物語る。
里菜の表情をみて、美緒もうれしくなった。
女の子同士で、恋愛トークをしていても、里菜がこんな顔をすることは今までになかったから。
