鏡の中のアタシ。



「お待たせしました。」

店員さんがコーヒーを二人分運んできた。


まるでそれが合図だったかのように、大地は、コーヒーをみていた視線を美緒に戻した。


「まず、こないだの事を謝らせてほしい。無神経だった…」

大地が深く頭を下げた。
美緒は一言だけ
「いえ。」
と答えた。


それから、コーヒーを一口飲んで咳払いをした大地は、ゆっくりと話しだす。

「本当は雄也と里菜チャンが話す話だと思ったけど…」

大地が真剣な顔をするから、大事な話を聞くんだ。と感じた美緒は落ち着かなくなり、二本目のタバコを手にした。