鏡の中のアタシ。



「里菜、聞いて?」

雄也は、玄関の前で振り返り里菜に覗き込むようにして話し掛けた。

「………」

里菜は、向けられた視線から逃げるように、後ろを向きリビングへ向かう。


「俺、話すから。」

「………」

里菜は、振り向きこそしないが、足を止める。

里菜だって、本当はこんな終わり方嫌だった。

だから、話を聞きたくなってしまう。


でも…

大地の顔を思い出す。

あんなに嫌がってたら、
そりゃ雄也も話せないだろぉなぁ…。


里菜の中で、もう答えは決まっていた。


このまま雄也にウソを重ねさせたくない…。