鏡の中のアタシ。




大学内には、あっさりと入れてしまった。


知らない場所で、アテもなく歩き回る訳にも行かず、たまたま目に入った自動販売機に向かって歩く。


緊張のせいか、さっきからノドがカラカラだ…。

調度よかった。



自動販売機で、水を買いノドを潤すと、横に小さな段差があったから腰を下ろす事にした。



「………おい。こんなトコまできて、なにやってんだよ。」


急に肩を捕まれて振り向かされた里菜は、バランスを崩して転んでしまった。

なに!?って、文句を言おうとして見上げた顔を見た里菜は、絶句した…。


よく知っている人だった。

でも…

まったく知らない人にさえ見えた。


その顔がとても怖くて、優しくしてくれていたその人からは、想像もつかなかったから―――。