ホテルに戻る途中、あいつがいた。
岡田 一樹が。
彼女と一緒に、海を眺めている。
俊介は二人に近づき、女の方に話し掛けた。
「お綺麗だ」
急なことで女はビックリしていた。
「あっ、ありがとうございます。どなたですか?」
俊介は甘い笑みをした。
「貴方のファン、かな。今から暇ですか?」
俊介からの誘いに、女は戸惑った。
岡田は俊介をジッと睨み、彼女に無視しろとサインした。
しかし、無意味だった。
女は頬を赤らませ、スッと立ち上がった。
「はい。喜んで」
俊介は女の肩に手を回し、ホテルへと向かった。
もちろん、その夜は……