「何で俺にそんな口を聞く」

低く一馬が言った。

普通なら最後に?が付くに違いない。
しかし一馬の口調はキツく、一方的に言い放っているようにさえ思った。



「何でって…」

困ったように顔を見合わせる不良たち。

助けを求めるように隼人を見た。






一方、隼人は完全に興味を失って、女の子たちにメールを送っているようだった。
もちろん不良たちの救いの視線になんか気付かない。
場違いなこと、この上なかった。





「一馬さんに失礼のないように…
あの…もし失礼だったら…」

諦めてそう言った京司を一馬が睨んだ。
普段の優しげな笑みからは考えられない、ぞっとする視線だった。

寒気が身体を走った。