「ごめんな」

そう言って玄関へ向かう一馬を見て、あたしの胸だけがまだ高鳴り続けていた。





結ばれたって二回目も簡単にいくとは限らない。

世の中は上手く回らないように出来ている。




あたしは身体を起こし、テーブルの横に座った。

何もないように冷静を装ったが、身体だけはどうしようもなく火照っていた。