「謝れよ」

「一馬さん…ごっ…ごめんなさい」

泣くような弱々しい声を出す赤髪。
周りの不良も伏し目がちに一馬を見ていた。



「俺にじゃねぇ。
…芽衣に謝れ」

「か…一馬さん?
ほ…本気ッスか?
こいつ、いつもの遊びの女じゃ…」





ブチッ


と切れた音が聞こえたように思った。


音なんかするはずないのに、あたしには確かに聞こえた。