なに!?
あたし、幻聴まで聞こえるようになったの?



確認のため、右を見てみる。
誰もいない。

後ろにもいない。



少し安心して左を見たとき、あたしの心臓は止まった。







「俺の席」

彼はぶっきらぼうにそう言って、ダルそうに机の上に鞄を投げた。

あたしの頭にハンマーが落ちたかのような、ドスッという鈍い音が鳴り響いた。