「秘密」 すると、彼はまだ探るように私の瞳をジッと見てからふいに反らしてカメラに視線を戻した。 そして一言。 「それじゃ俺が進めない」 意味深過ぎる発言。 知りたくて、だけど聞けないでいると華原君がいつもの彼に戻る。 「結衣、次全身だってよ」 「あ、うん」 華原君に腕を引かれて後ろに下がる私たち。 作った笑顔の下に複雑な気持ちを隠して、今日という日を、今という一瞬を一枚のシートに残した。