恋の唄



──雨の日のカフェは人が少なく感じる。

店内のBGMも何だか良く聞こえる気がして……

だけどそれは、この状況がそう思わせているだけかもしれない。


テーブルの上には2人分のアイスティー。

向かい側で何も語らずにストローをまわして氷の音を鳴らす一花さんは、私を見ずに外の景色をただ眺めていた。

私はただ、膝の上に手を置いて一花さんが話し出すのを待つ。

ここまで来る途中は多少話していたのだけど、それはどれも当たり障りのないもの。

どの店にするかとか天気の話とか、本当にそんな程度のもので。

最後に話したのは何を頼むか。

注文してからは無言の状態が続いていた。


……もしかしたら私から何か話すべきなんだろうかと迷う。

でも、変な話しは出来ないし……と、悩み始めた時だった。


「気付いてたの」


一花さんが、話し始めた──‥