「気をつけろよ」
「うん、ありがとう。部活頑張ってね」
「おう。寝ないように頑張るわ。じゃあな」
ハハッと笑って、華原君は真柴君の元に戻った。
見送っていると真柴君がチラリと私に視線を送って……
唇が動く。
さ す が あ ま ね
確かにそう動いて、私はくすぐったい感覚で笑みだけを返すと靴を履いて生徒玄関から雨音の止まない外に出た。
差した傘に当たる雨粒の音を聞きながら正門へと向かう。
水たまりを見つけてよけて、落としていた視線を正面に戻した時だった。
正門のすぐそばに、他校の女生徒。
見覚えのある制服。
顔は傘で隠れて見えないけど、見た瞬間、どこかで確信はあった。



