「待たせてごめんね」
座りながら謝ると華原君は「ケーキが食いたかったから」と先刻まではケーキが乗っていたであろうお皿を指差した。
華原君らしくて思わず笑ってしまう。
「さすが華原君だね」
アイスティーを頼んで一息つくと、華原君が言葉を紡ぐ。
「話って……一花の事だろ?」
「……うん」
暗くならないよう頷いたつもりだったけど、本当は踏み込むべきじゃないんじゃとためらって重くなってしまった。
「あ、えっと、話したくないなら──」
「いや、話しておきたい。……結衣を、困らせたくないし」
カラン、とグラス内の氷が音を立てると、まるでそれが合図になったかのように華原君は話し出した──‥



