「歓迎会かぁ…。」

苦手なんだよな。

酒の席って……。


酒あんまり強くなくて、大学の歓迎会で急性アルコール中毒になって、救急車で運ばれた位だ…。


こんなんで、よく社会人になれたと思う。


「鶴見君、これ50部コピーしてきて。」

俺の目の前に書類。

ふと、頭上を見上げると……上川さんだ…。


「あっ…でも、僕は……。」


「早く…。」


静かな口調で、口元はニコリとしてるが、目が笑ってないし。


「はい…。」


椅子から立ち上がると


「急いでね?まさかだと思うけど…。
コピーで失敗しないでね?」


「はっ、はい。」


慌てて俺は、コピー室へ走った。