次の日、俺は上川さんと一緒に帰る約束をした。


「さ、帰りましょうか?」


「そうね。」


帰りになると、緊張感が増す。


会社を少し出た所で、俺は上川さんの手を取った。


正直、俺だって怖い。


相手が、マヂ半端なく喧嘩が強かったらどうしよう…とか。

相手は一人ではなく、複数いたらどうしよう…とか。


何より、上川さんが怪我したらどうしよう…とか。


そんな事が、頭をよぎる。


俺は、繋いだ手に力をこめた…。