「えっ…ちょっと上川さん?」


軽く揺するが、目を覚まさない…。


「嘘だろ…?」


どうすんだよ…俺。

ますます、俺の心臓は、バクバク。


「着きましたよ。」

「あ、はい。」


お金を払って、上川さんをおぶってマンションの中に入った。


「ねぇ、上川さん。部屋、何番ですか?」


背中越しに、ブンブン揺すった。


「ん……。
もう、着いたの?」

寝ぼけ眼で、俺を見た。


「はい。」