「否、音梨さんは2位だぜ」

「「え?」」


その時、不意に話に割り込んできた奴が居た。

愛澤だ。

コイツは19位に名前がある。列記とした反逆者だ。後で始末するしかない。


「え、あ、本当だ! あの音梨さんを破るなんて、どんなビン底眼鏡だ!!?」


伸は紙を凝視する。

さっき配られたばかりだというのに、もう皺くちゃだ。


「えぇΣΣ!? 何でコイツが!」


伸は心底驚いたようで、いつも大声を出し慣れて滅多に引っ繰り返らない声が、見事に引っ繰り返った。


「あ?」


俺はそんな珍ハプニングに見舞われたので、既に紙飛行機を作りつつあったそれを広げ、一位の欄を見る。


そこには、有り得ない名前が載っていた。




第一位:夜統和 496点




「「えぇぇぇぇぇΣΣ!!!?」」




その場に居た全員が、声を裏返した。

勿論、周りの奴らに迷惑そうな視線を向けられたのは言うまでもない。