「おそらく、時空の鍵を持ち、時を守るのはナオ君。そして、時空の鍵の力を解き放ち、時を越える力を持つのがリンネ君なのよ」


確信があるのか、アズサは自信満々に告げる。


「あなた達、トリップしたときも一緒だったんでしょ? きっとあなた達は二人揃って初めてクリアネスとしての力を発揮するんだわ。言わばナオ君が扉で、リンネ君がそれを開ける鍵って所ね」

「あぁ、ふたりはプリ●ュアみたいな?」

「うわ、懐かしいそれ」


納得したような夜統に対し、俺は苦笑しながら安堵の息を吐く。

──もし自分の居場所が無かったらと思うと、ゾッとした。


「あなた達は片時も離れてはダメよ。もしレイゼアが攻めてきたときは、二人の力が無いとこの時空は滅びてしまうのだから」

「………はい…」


真剣な眼差しで告げられると、緊張感が増して、カラカラの唇を舐めた。

俺たちの運命は、かなりねじ曲げられてしまったらしい。