『親友であり、
息子であるタケシへ
この手紙は、タケシが生まれて
すぐに書いた物だ、
父さんがいつ死ぬか
分からないからね。
でもタケシがこの手紙を
読んでいる頃は、
父さんはもうこの世には
いない筈だ。確か
あの時のタケシは、
”小学六年生で九月二十日”だって
言ったのを覚えているから、
それ以降に渡すように、
じいちゃんには言っといたんだ、
それ以降ならば、
タケシはこの手紙を
理解できる筈だからね』
”あの時?ってことは、
やっぱり、僕は三十年前に
タイムスリップしていたんだ”
と、タケシは、夢なんかではない
事を確信しました。
タケシは、のめりこむように、
手紙を読み進めました。
『あの時は、本当にありがとう。
タケシは本当に英雄だよ。
父さんやじいちゃんばあちゃん、
それにおばさん
二人まで救ってくれたんだからな。
背中の傷跡を見ると、
いつもタケシを思い出してたよ。
あの後、父さんは
高所恐怖症を克服するのに
頑張ってな、ついには、
平気で高い所に
上れるようになったんだ。
それもある目標に
向かっての事だから。』
「それは消防士になる為にって事?」
そうタケシは察しました。
息子であるタケシへ
この手紙は、タケシが生まれて
すぐに書いた物だ、
父さんがいつ死ぬか
分からないからね。
でもタケシがこの手紙を
読んでいる頃は、
父さんはもうこの世には
いない筈だ。確か
あの時のタケシは、
”小学六年生で九月二十日”だって
言ったのを覚えているから、
それ以降に渡すように、
じいちゃんには言っといたんだ、
それ以降ならば、
タケシはこの手紙を
理解できる筈だからね』
”あの時?ってことは、
やっぱり、僕は三十年前に
タイムスリップしていたんだ”
と、タケシは、夢なんかではない
事を確信しました。
タケシは、のめりこむように、
手紙を読み進めました。
『あの時は、本当にありがとう。
タケシは本当に英雄だよ。
父さんやじいちゃんばあちゃん、
それにおばさん
二人まで救ってくれたんだからな。
背中の傷跡を見ると、
いつもタケシを思い出してたよ。
あの後、父さんは
高所恐怖症を克服するのに
頑張ってな、ついには、
平気で高い所に
上れるようになったんだ。
それもある目標に
向かっての事だから。』
「それは消防士になる為にって事?」
そうタケシは察しました。