あのロットという男もそうだ。


さっきまでは凜とした落ち着いている大人のように見えたのに、サスティンと話す姿はまるで少年のようだ。


しばらくお互いの顔を見合って笑っていた二人だったが、ようやく周囲の様子に気付いたようだ。


ここぞ、とばかりに門番の一人が遠慮がちに口を開いた。


「あの副隊長、この者とは一体……」


するとロットはニヤッといたずらっぽく笑みを浮かばせた。


「お前達、この方を何と心得る。アルバネス家の長男であられる、サスティン・アルバネス様だぞ」