「この戦争がもし終わる事が出来たら――」


叫んだのはエセルだった。


様々な感情がいろんな色を混ぜたパレットのようになったかのようだ。


エセルは続けた。


「そしたらまた四人で会いましょう。だからどうか無事で」


語尾を言った時、もうすでに涙は溢れ出し、声も掠れていた。


隣に立っていたサスティンでさえも体を震わせている。


しかし、歩いていたレオルはその声を聞いて止まりはしなかった。


ただ、そっと静かに右手を掲げた。