そのままレオルはさっと腕を放した。 名を呼ぼうと口を開いたが、言えなかった。 最後に背中を押さえる手がギュッと力がこもっていた。 ―――いきなりどうしたの? 自然と何だか大きな不安が襲ってきた。 まるでもう会えなくなってしまいそうな言い方。