レオルは先程から何も言わず、下を俯き、ただついてきているだけといった様子だった。 しかし、さっきのアイナの横顔。エセルにはそれが頭から離れない。 本当に兄のレオルを裏切り、太陽側の人間になったのだろうか。 あの面影が何かを物語っている気がした。 これにはもっと裏があるような――― 「もうすぐ王城の橋だな」