立つのもままならない。 そんな中エセルとサスティンは必死に持ちこたえていた。 矢がヒューという音をたてて、垂直にこちらへ落ちてくる。 ベーチスは羽ばたくのをやめたのだ。 その瞬間、遠くで見ていたレオルとフェリアは息を呑んだ。 なんと先程まで落下していたはずの矢が、また上へ上がってきたのだ。 「なっ…!」 アイナは思わず声を漏らした。 しかし、ベーチスは冷静だった。 そのまま矢を素早く交わす。 が、しかしほっとしたのは一瞬だった。 矢はもうすでにもう一本放たれていたのだ。