「―――!」 諦めかけた時、エセルは前をパッと向いた。 いや、まだある。少し方法を変えれば! 「サスティン」 凛とした低い声で、少し前にいるサスティンに呼び掛けた。 そして、抑えた声でひそひそと小声で伝えた。 「どう足掻こうとこの子は倒せないのに…」 そんな様子を見て、アイナはふっと笑う。そして、うっとりとした目でベーチスを見つめた。 「ああ、分かった」 エセルが手短に内容を説明し終わると、サスティンはゆっくりと頷いた。 「じゃ、行くわよ」