一行は草原を歩いていた。


温かく見送ってくれたユサの村はすぐ後ろに見え、まだ、村の活気が伝わってくる。


草原は辺り一面に広がっていた。


エメル城の前にある[さらさら草原]の草よりもここの草の方が色が濃く、少しごわごわしている。


風がすぐとサァッという静かな音が聞こえ、草たちが揺れるのがとても穏やかで、一行の気分を和ませてくれる。


そんな静かな草原を歩いている時だった。ふと、サスティンが呟いた。


「それにしても本当にあの標識の書いている通りだったな」